100年程前にパリで作られたオリジナルの楽器を使用しています。

 

オールド・バソン・デュオ

オールドバソンは、フォーレやドビュッシー、ラベルが生きた時代にパリで作られた楽器です。


ただいま「The Old Basson duo」としてのコンサートを画策中です。おいおい情報を出していきますのでご期待を!!

フェイスブックでも活動報告をしています。


 同学年の同業者としてお互いを意識しつつ、敢えては交流しなかった二人の元プロのファゴット奏者が、それぞれ紆余曲折の末バソンに辿り着いた、という共通点から交流を持ち始め、意気投合し2016年にデュオを結成。

 

木管楽器としては限界を超える古さである製作後約100年のオールド・バソンを用い、バソンの持つアンティークな魅力に加え、後年の楽器の進化によって損なわれてしまった本来の木管楽器の音色を追及すべく活動を始める。

 

そもそも、バソンそのものが絶滅危惧種である現状で、オールド・バソン2本によるデュオは極めてユニークである。



中山  康

出身大学:京都市立芸術大学音楽学部 ファゴット(ドイツ式)専攻

 

ファゴット歴:1982~2001年 宝塚歌劇団オーケストラにファゴット奏者として所属し、一方ではソリストとしてオーケストラと共演、リサイタル開催等。

 

バソン歴:宝塚歌劇団オーケストラ退団直後、バソンに転向、ソリストとしてオーケストラと共演の他、室内楽、各地オーケストラで幅広く活動

 

2016年 それまでのモダンバソンに加え、オールドバソンも入手。「オールド・バソン・デュオ」を結成


二口 晴一

甲南大学在学中よりテレマンアンサンブルに参加し、演奏活動を始める。

 

テレマン室内管弦楽団、東京バッハモーツァルトオーケストラ、バッハコレギウムジャパンなどのバロックファゴット奏者を歴任。

 

15年間の活動休止期間を経て、2014年より、バソン、バロックファゴットで演奏活動を再開。当HPを開設。


ヘッケル式とフランス式

オールドバソン
オールドバソン

上から順にBuffet,Buffet,Triebert,buffet

 

ファゴットにはドイツ(ヘッケル)式とフランス式があります。

 

古典的な楽器の流れを受け継いでいるのがフランス式バソンで、ヘッケル式は新しい新発明の楽器なのです。

 

主な作曲家の生誕年と古典的なファゴットからヘッケル式への移行時期を表にしてみました。

 

緑色が古典的な楽器、バソンのエリアと時代

 

赤く彩色した時代がヘッケルが使われた(であろう)時代です。

 

現在のオーケストラで使用されている多くの木管楽器の形式は19世紀に発明されました。

 

ベーム式フルートは1832年

おなじシステムのクラッリネットが1843年

エーラー式クラリネットは意外と新しく1903年

コンセルバトワール式オーボエも19世紀なかば、

 

ドイツ式クラリネットやヘッケルファゴット(1870年完成)は「新しい楽器」でした。

 

ヘッケルファゴットを世界で初めて採用したオーケストラは実はウイーンフィルなんです。音楽の都の古い伝統のオケ。というイメージが強いですが、その昔は新しい楽器を真っ先に採用するようなオケだったのです。

 

マーラーの交響曲第一番(初演がウィーンフィルではない)などはヘッケル式ではなかったのではないか?と想像します。

 

一方で、リヒャルトシュトラウスの有名なクラとファゴットのドッペルコンチェルトはあきらかにヘッケル式ファゴットのために書かれたコンチェルトです。この曲を献呈された当時のウイーンフィルのブルクハウザー氏の楽器はヘッケルでした。

 

年表を見ると一目瞭然ですが、ドイツ語圏の作曲家でもそれ以前の作品はすべて「ヘッケル式以外」の楽器を想定して書かれたことが事実としておわかりいただければ、と思います。

 

その他の地域にヘッケル式が波及するのは、トスカニーニとニューヨークフィルの欧州演奏旅行後、ですからオケの主要レパートリーのほとんどがヘッケルを想定して書かれていないのです。

 

 

念のために申し上げますが、自分は決してバソンだけを賛美するものではありません。かつては7900番代のヘッケルを愛用していたので、ヘッケルの良さは充分知っており、彼ら一族が世界のオーケストラに果たした偉大な功績も讃えています。

 

バロック時代、古典時代のファゴットのサウンド、運指は国によって様々です。きっとその国の人たちが「いい音」と思う音が奏でられていたのでしょう。ドイツでも一部の奏者は「原ヘッケル的なサウンドを持っていた」との記述もあります。ですから一概にバソンの音が正統だとは言いうのも間違っていると思います。音は残っていませんから。

しかし運指や構造に関して、バソンは極めて古いファゴットに近いのは事実です。これは実際に古い様式の楽器を吹いてみればすぐにわかります。